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ああ、わたしの眼玉が乾いていく。ちりちりミクロの単位で縮むコンタクトにわたしの眼玉は蝕まれていく。白いヒールのつま先からわたしが硬化していく。そんでもわたし笑うんです。口だけは流暢に動いてもうやめてと鈍い血を流す頭を完全に制御してわたしぺらぺらと冷凍スパゲッティを褒めたたえるんです。
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ね、ね、正方形に敷き詰められた長方形のタイルたち、わたしには昔の人の描いた薔薇に見えるな。その真ん中をヒールではずむように歩くわたしは、不幸には見えない。見えっこない。さあ、歩け。歩け。わたしの行き先を誰も知らない。
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一回精神科いったら、現実に起こってる起こってたほんとのほんとまで疑われてしまうんだよ。ちゃんと薬のみなって言われるんだよ。そうやってほんとをかすませるためにお薬のまされて、さらちゃんのめんめとろんてして、みんな安心してわるいこといっぱいするんだ、なかったことにするんだ。
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ねえねえ、いやな想像が頭から離れないんです。