さよならさよならっていままでなんど首を吊ったのだろう。なんど涙をこぼしながらドアノブにかけたストッキングのわっかに首を通したのだろう。そうして、そうして、ちょっとぶらさがって、涙が止まると、明日の準備をして眠る。わたしにはこなさなくてはならない明日があるのでした。死を覚悟するくらいなら、そんな明日なんて放っておけばよいのに。みんなそうやっていうけれど、きちがいは一度レールを外れると、二度と元に戻れないのです。ぼくのおばあちゃんが死んだ日、世界は灰色だったのに、スーパーではお赤飯のおにぎりが売ってあった、という話を大昔、テレビで芸人さんがしていた。あさのいにおみたいでむかつくのに、小さいときからひゃっぺんは思い出してる。