わたしがわたしでいる限り、どこにもいけない。死にそびれたわたしは十七からどこにもいけない。蝶々の纏足という本があったけれど、わたしは足を折られてあの四月にとどまっている。あのときわたしは本気で祈ったのだ。いちばん強い祈りが死への開放。どんな夢も、どんな欲望も、死を前にするとぜんぶ許せてしまう。誰かにやれてしまう。(ほんと?)髪の毛を思い切り切って、ブログを丸ごと消して、おんなのこたちはかりそめの生まれ変わりをする。でもわたしできない。それぜんぶ嘘だって知ってる。うそでもそうできるおんなのこになりたかった。